7. ハンディキャップについて
JBGAのハンディキャップ計算方法についてはIBGA(世界ブラインドゴルフ協会)の規定に準拠し、下記のとおりである。
注1: 2018年よりスコアカードの有効期間(2年間)がなくなり、20枚までは無期限となった。
注2: ハンディキャップ算定に必要なスコアカード最少枚数は4枚から3枚へ変更。
1) ハンディキャップ計算の対象として有効なスコアカードとその枚数
① ハンディキャップ計算の対象として有効なスコアカードは、IBGA主催もしくは公認の国際大会や、JBGA主催の「全国大会」「地方競技会」のスコアカードである。
- 提出されたスコアカードが20枚を越えた場合は、古いものが消去され、最近のスコアカード20枚を査定対象とする。
- 提出されたスコアカードが1枚もない者が、JBGA主催の大会に出場する場合、その視力カテゴリーのハンディキャップインデックス上限値をもって、暫定インデックスとするが入賞資格はない。
- IBGA所定の視力診断書を提出し、IBGAのデータベースに登録された上で、有効なスコアカードが3枚以上になるとIBGAのハンディキャップインデックスが交付される。
2) ハンディキャップインデックスの計算
① グロススコアは、各ホールの最大打数をネットダブルボギーに調整する(ストロークコントロール)。
- ステーブルフォード競技においては、ポイントのないホールがネットダブルボギーとなる。
- ディファレンシャルは下記で計算される。
(調整スコア − コースレート) x (113 / スロープレート)
④ 2022年10月1日より前の全てのスコアについては、スロープレート125を適用する。
⑤ それ以降のすべてのラウンドに:
(a) 実際のスロープレートを適用
(b) コースレートやスロープレートを持たないコースについて:
● コースレートはコースパーを採用し、
● スロープレートは125とする。
⑥ プレーヤーのハンディキャップインデックスは下記のごとく、正式ラウンドのディファレンシャルの最小値、もしくは平均値で算出される。
| 正式ラウンドカード数 | 計算に使用するカード | インデックス調整 |
| 3 | 最小値1 | マイナス2.0 |
| 4 | 最小値1 | マイナス1.0 |
| 5 | 最小値1 | 0 |
| 6 | 最小2の平均値 | マイナス1.0 |
| 7または8 | 最小2の平均値 | 0 |
| 9から11 | 最小3の平均値 | 0 |
| 12から14 | 最小4の平均値 | 0 |
| 15または16 | 最小5の平均値 | 0 |
| 17または18 | 最小6の平均値 | 0 |
| 19 | 最小7の平均値 | 0 |
| 20 | 最小8の平均値 | 0 |
⑦ IBGAハンディキャップウェブサイトでは、コースレートとディファレンシャルは小数点以下1桁まで表示される。
⑧ 本システムでは、公認ラウンドが3回に満たないプレーヤーはハンディキャップは入手できず、IBGA公認のネットイベントには参戦資格がない。
3) 競技ハンディキャップ
- コースハンディキャップ計算は下記の通り。
(ハンディキャップインデックス) x (スロープレート / 113) + (コースレート – パー)
この数値を整数に四捨五入する。
② インデックスがWHSであれIBGASであれ、最後にこのコースハンディキャップにハンディキャップアローワンスを掛けてプレーヤーの競技ハンディキャップが算出される。
競技ハンディキャップ = コースハンディキャップ x ハンディキャップアローワンス
この数値を整数に四捨五入する。
③ 下記の表は中規模フィールドのネット競技における推奨のハンディキャップアローワンスである。これらをIBGAスポンサー大会で適用する。
| 競技形式 | ラウンド形式 | 推奨ハンディキャップアローワンス |
| ストローク プレー | 個人 | 95% |
| 個人 ステーブルフォード | 95% | |
| 個人 パー/ボギー | 95% | |
| 個人 マキシマムスコア | 95% | |
| フォーボール | 85% | |
| フォーボール ステーブルフォード | 85% | |
| フォーボール パー/ボギー | 90% | |
| マッチプレー | 個人 | 100% |
| フォーボール | 90% | |
| その他 | フォーサムズ | チームのハンディキャップ合計の50% |
| グリーンサムズ | ローハンディキャップの60% + ハイハンディキャップの40% | |
| パインハースト/チャップマン | ローハンディキャップの60% + ハイハンディキャップの40% | |
| ベスト1 オブ4ストロークプレー | 75% | |
| ベスト2 オブ4ストロークプレー | 85% | |
| ベスト3 オブ4ストロークプレー | 100% | |
| オール4 オブ4ストロークプレー | 100% | |
| スクランブル (4 プレーヤーズ) | 最小から最大のハンディキャップの25%/20%/15%/10% | |
| スクランブル (2 プレーヤーズ) | ローハンディの35% /ハイハンディの15% | |
| 2マッチプレーのトータルスコア | 100% | |
| ベスト1 オブ4パー/ボギー | 75% | |
| ベスト2 オブ4パー/ボギー | 80% | |
| ベスト3 オブ4パー/ボギー | 90% | |
| 4 オブ4パー/ボギー | 100% |
- しかしながら、国によっては若干異なる数値を適用するところもあり、オーストラリアなどは個人のストロークプレーに93%としている。そのような場合は、大会ホストはその国のスタンダードアローワンスを適用することもできる。
8. WHS(ワールドハンディキャップシステム)ハンディキャップ取得について
2018年3月、JBGAはJGAの承認を得て、ブラインドゴルファーへ
JGA/USGAのハンディキャップ(以下、JGAオフィシャルハンディキャップ)を発給できるクラブ「JBGA・オフィシャルハンデ・クラブ」を、障がい者ゴルフ団体として初めて創設した。それが2022年4月より、WHSに対応した運用に切り替わった。
IBGAは将来的にハンディキャップシステムをこのWHSに切り替える計画をしており、現在のIBGAのシステムはこのWHSを簡略化したものである。
JBGAゴルファーも順次、WHSシステムへの登録を行っている。

